2012年 11月 22日
今週末は京都へ、と思っていたけど中止 |
それにしても、さすが秋の京都ですね。断念するまで、連休中日の24日夜の宿空室をネットで日を変えて繰り返し探しておりましたが、なかなか見つかりません。直前キャンセルあたりを狙うしかない雰囲気。
そんなこんなで、気分転換に8月終わりに京都へ出かけたときの写真を再度チェック。「重森三玲庭園美術館」の茶室(広間)のふすま絵で気になっていたことをふと思い出し、一昨日夜はネットをグルグル(笑)
茶室のふすま絵、群青と銀の市松を波のように切り抜いた構図ですが、初見したときに、なんとなくデジャブな感じがあって、引っかかっていたのでした。
思い出して、やっぱり浮世絵だよねぇ、と思って、記憶をたどって、インターネットに転がっている浮世絵を探しに。で、右の北斎の浮世絵に。
当方たぶん、この葛飾北斎の浮世絵冨嶽三十六景「甲州石班(かじか)沢」を思い浮かべていたのですねぇ。左から盛り上がる岩と波の組合せが記憶にあったのだと思います。波の向きは違うけれど、やっぱり旧重森三玲邸茶室のふすま絵の波の向こうに描いては居ないけれど富士山見えていたのかもしないと、今、振り返って思うのでした。(後日いただいたコメントで電球の傘が富士山というご指摘ありました=確かにゲシュタルト的記号性はあるような...微笑)
山梨県の鰍沢(かじかざわ)付近の富士川を思い浮かべると、中流域の割と急流な流れのイメージです。もし、そんな意味があるのなら、ふすま絵が上流で、上流から広間茶室を川が流れて庭に向かう、というような、座敷の中から庭に向かって一連の心象的な風景のシーケンスをスタートするためのふすま絵なのかと、思うに至ったのではありました。それなら、茶室前の波打つ切石の敷石も、川の水際を想起するデザイン的な文脈のなかで整合性がでて、そこが妙に腑に落ちるのではありました。重森三玲庭園は住宅の庭と言うこともありそれほど広くありません。室内に源流を置いて、山水のパースペクティブの中に身を置くというイメージを想定した空間的な構成は、理解するのは難しいけれど、もし万一そうならば面白い仕掛けだと思うのです。
枯山水の地割りは、庭の対面するどこかから流れて足下で水面が広がるようなイメージの構成を思い浮かべやすいと思うのですが、それだとありきたりだし、なかなかやりますねぇ。三玲さん。
ま、凄く個人的な解釈と感想なのですけれど。。。
追伸)ふすま絵から庭へのシーケンスに川のイメージを想定しながら、繰り返しディテイルを思い返していたら、障子の下側、腰壁部分の、ナナメに切り裂くような意匠が、河原の蘆(アシ)や葭(ヨシ)に見えて来てます。考えすぎですかね(笑)
追伸2)ちなみに、なにか別な定説あるのかもしれません。文献まったく調べていませんし、あくまで現場で見た感想です。きちんとした研究論文や、書籍に正しい解釈があるかもしれませんので、万一この記事を引用する場合にはご注意ください。
秋葉@ゑこう
→少し後味の悪かった重森三玲庭園美術館の話し
→この話の余談
by akiba-echo
| 2012-11-22 20:37
| 独り言
|
Comments(7)
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amamori120 at 2012-11-22 22:54
こんばんHA
実は、今月末に、大阪在住の次女夫婦に会いに京阪旅行を計画したんですが、仰有る通り京都の宿は全くダメで大阪駅前のホテルがやっと取れました。
彼女たちに逢う以外は京都の嵯峨野を中心に歩き回る予定です。
JRで30分ほどだから、京都通いもあまり苦にならないやうで。
美術評論はサッパリですが、掲題の絵、北斎のかと一瞬思いましたヨww
実は、今月末に、大阪在住の次女夫婦に会いに京阪旅行を計画したんですが、仰有る通り京都の宿は全くダメで大阪駅前のホテルがやっと取れました。
彼女たちに逢う以外は京都の嵯峨野を中心に歩き回る予定です。
JRで30分ほどだから、京都通いもあまり苦にならないやうで。
美術評論はサッパリですが、掲題の絵、北斎のかと一瞬思いましたヨww
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akiba-echo at 2012-11-23 00:30
そうなんですよね。大阪、米原界隈まで広げて探したんですが、連休の真ん中はさすがに無理でした。宿が見つかって良かったですね。
ふすま絵、やっぱり北斎へのオマージュみたいなものも感じますよね。見学したときに、ノドに引っかかった感じがあったんですが、今のところ個人的にけっこうスッキリしております(笑)>甘盛師匠
ふすま絵、やっぱり北斎へのオマージュみたいなものも感じますよね。見学したときに、ノドに引っかかった感じがあったんですが、今のところ個人的にけっこうスッキリしております(笑)>甘盛師匠
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kwc_photo at 2012-11-24 14:43
Katsuこと、花景色-K.W.C. PhotoblogのKwc_photoです。
なるほど~。気になってネットぐるぐる・・のところで、ウチのブログへたどり着いていただいたのですね~(^-^)。
記念にT.B.させていただきますね。
重森三玲さんのお庭、本当に素晴らしいです。
秋景色の光明院も撮りに行きたいなと思っていますので、
また見に来てくださいね~。
なるほど~。気になってネットぐるぐる・・のところで、ウチのブログへたどり着いていただいたのですね~(^-^)。
記念にT.B.させていただきますね。
重森三玲さんのお庭、本当に素晴らしいです。
秋景色の光明院も撮りに行きたいなと思っていますので、
また見に来てくださいね~。
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akiba-echo at 2012-11-24 19:21
Kwc_photoさん わざわざどうもありがとうございます。
出かけたい庭やお寺の写真をたくさん見受けますので、これからも愉しませて頂きます。どうぞよろしく。
出かけたい庭やお寺の写真をたくさん見受けますので、これからも愉しませて頂きます。どうぞよろしく。
京都は何度行っても
飽きがきませんよね~
飽きがきませんよね~
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コッシー
at 2018-01-06 21:17
x
襖に富士山の絵はないですが、この部屋の照明がちょうど富士山に見えました。笑
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akiba-echo at 2018-01-07 16:59
コッシーさん おぉ(笑)確かにそうですね。でも、あのふすまの模様今思い出しても、なんだか不思議な感じです。不思議に感じたところをついあれこれ推測してしまいます。そんなことそちらはありませんか。