2013年 12月 17日
9月1日京都・松花堂庭園のこと |
八角堂から徒歩5分余、東高野街道に戻り松花堂庭園入り口に向かいます。松花堂庭園の敷地は、東高野街道に面した側が本来の正面で、この街道に面して元々石清水八幡宮の宿坊にあった江戸時代に築造の破風型寺門(写真失敗)が移築されています。もっとも今の場所に移築されたのは昭和38年ということですから比較的最近の事ですね。
そんな門をちらりと眺めて、南側に回り込み現在の松花堂庭園の入り口へ。昨年訪問した際に展示換え中休館で入れなかった松花堂美術館へ入館。1室のみですが松花堂昭乗に因む収蔵品を展示してありました。松花堂弁当の意匠の元になったといわれる「松花堂下絵四ッ切塗箱」も展示。一尺(30cm)四方高さ一寸あるかないかの漆塗箱で、四つに仕切られていて、仕切られた4面には花の絵2面と鳥の絵2面が溜透かしのような技法で絵描かれておりました。暗かったのでその様に見えましたが、後日、水仙、燕、翡翠(かわせみ)、菊、が墨で描かれていることを知りました。墨絵に生漆が乗せてあるのでしょうか。意匠は四季に因んでのものですね。これの写真を松花堂美術館の「松花堂昭乗データベース」で最近閲覧出来るようになりました。松花堂弁当を食べるときに愉しい知識かも知れません。
美術館を出たときには雨が本格的に降り始めておりましたが、雨の松花堂庭園を散歩。園内を巡回して竹隠という茶室の前に来たときには本降りになっておりました。それが上の写真。軒から雨だれの落ちる風情も味があります。
去年の記事でも触れましたが、石清水八幡のある男山中腹にあった「泉坊」の建物を廃仏毀釈の余波で現在地に移築した際に、きっと男山中腹の泉坊の庭の雰囲気を少しでも残そうとしたのではないかという妄想をしていましたので、それを現地で満喫(笑)今回の主目的はこれでしたので、大雨でなにも見えなくてもさして影響はありません。
正面の木々(と多分その向こうの住宅の壁)が無ければ、きっと木津川土手から京都市街東側の稜線が見えていたのでしょうね。ま、想像だけですけれど。
しばらくして雷鳴も聞こえてきて、雨脚がさらに強くなりそうな気配でもありましたし、お昼時間も近くなったので、濡れながら松花堂庭園脇の吉兆へ移動したのではあります。
秋葉@ゑこう
by akiba-echo
| 2013-12-17 12:34
| 旅の話し
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