2014年 06月 01日
4月の熊本散歩(思いだしアップ) その1 |
5月末までの作業が一段落した、一昨日、週末の夜、少し気分転換。ここ数年でそこそこ馴染みになってしまった四谷のスナックバーへ立ち寄り。カウンターで、飲めない酒の入ったグラスを片手に雑談していたときのこと。ドアがあいて、お客さん2人。お一人は店で一度お会いした記憶のある熊本在住の方でした。いろいろ雑談しておりましたら、あら共通の知人が数人(笑)
そんなことがあって家に帰り自ブログを眺めて、あまり記事をアップしていないこと再確認(笑)
まぁ、そこそこ忙しかったし、そういう気分でもありませんでしたから、それはそれでしかたがないのですけれど、4月初に熊本へ少し仕事を仕込んで、半ばさぼりに出かけた時のことを、ちょいと気がとがめてアップを躊躇しておりました。(お互いの幸せのために見なかったことにしませう>人吉のFさん) 金曜日の午後羽田を発って、阿蘇熊本空港夕方着。いつもなら空港でレンタカー借り上げですが、今回は市内までバスに乗って熊本日航ホテルまで。
最初の立ち寄り場所が「八勢の眼鏡橋」。国道445号線から少し脇道に入り込んだ場所にあります。3~4回目くらいですけれど、2回に1回は入り口を見落とします(笑)
美しい橋です。近くによくメンテされたトイレなどもあって見学者には優しいのですが、旧用水路橋の上の遊歩道のコンクリート舗装と金属手すりが更新されて、雰囲気が今一つになっていました。チープな鉄の手すりと、石積の上ギリギリの薄い舗装だった前の方が遙かに良かったですね。美観だけでなく、上の写真の橋は日向往還という旧街道の交通の要で、写真右手にある水路と水路の橋(写っていませんが)はこの地域の農業生産の要、同時に2つの歴史的な意味があると思うのですが、その一つを軽く見過ぎているような気もします。 次の立ち寄り場所は、山都町小笹にある「通潤用水小笹円形分水工」。円形分水は円筒分水と呼ぶ方が多いらしいのですが、農業用水を複数の水路に分割するときに、分割比率を正確に行うための農業用水利施設です。円筒分水自体はそれほど古い技術ではなく大正末から昭和初期にかけて作られ始めたもので、この円筒分水は昭和31年に作られたものです。
通潤用水が完成した1857年からこのあたりで周辺に分水していたらしいのですが、うまく分けることが出来ないことでの水争いというのがあり、この円筒分水が作られたということで、100年の水争いを治めた利水施設なわけです。たぶん、渇水時に取水堰より水位が下がり、堰から水がオーバーフローしなくなったときに一定割合を取水している川に戻すためのものですね。
熊本県では山鹿市とここにしかない、けっこう珍しい水利施設なので、前から立ち寄り対象でしたし、通潤用水の水源も眺めて見たかった、ということで立ち寄りましたが、なかなか良かったです。ちなみに、川崎高津区にある同類施設は文化財に登録されているそうです。 水源は、この円筒分水から10分ほど上流に歩いたところにある取水堰です。途中の水路も良く整備されていて大事にされているのが良くわかります。大事にされているものを眺めると気持ちが落ち着きますね。なぜか気分すっきり(笑) ここで取水された水が、下の雰囲気で時々放水されます。 今回は立ち寄らなかった通潤橋は、通潤用水の一部で、水路などの石組を併せて考えると、江戸期末の農業インフラ投資は凄かったのだと、毎度ののことですが、想わずには居られませんね。
長くなったので一度切ります。
秋葉@ゑこう
そんなことがあって家に帰り自ブログを眺めて、あまり記事をアップしていないこと再確認(笑)
まぁ、そこそこ忙しかったし、そういう気分でもありませんでしたから、それはそれでしかたがないのですけれど、4月初に熊本へ少し仕事を仕込んで、半ばさぼりに出かけた時のことを、ちょいと気がとがめてアップを躊躇しておりました。(お互いの幸せのために見なかったことにしませう>人吉のFさん)
時々、素泊まりネット割引価格で利用しますが、さすがに設備は良いですね。一昨日、四谷で、このホテルの実質的なオーナーが地元の新聞社であることを聞いて「ほぉ」という感じ。いろいろ経緯は有ったようですが、その新聞社の元本社ビル跡地だそうですから自然な流のようです。
チェックインし、荷物だけ部屋に置いて、久しぶりに城東町の和食さくらへ。いろいろ美味しくいただきました。カウンターに座って一人でゆっくり食材の話しなど聞きながら食事するには大変良いお店です。
翌朝、市内のレンタカー店で車を借りて、高千穂経由人吉まで。すこし遠回りかも。。。夕方仕事の打ち合わせを少し入れてありましたので「遅刻しないように」ということと、前回訪問したときに、途中で引き返した「くしふる神社」の参拝が当面の予定。それ以外はいつもどおり気分のままで。 高千穂へはテキトーに御船、山都町を経由して、途中、気になった所へ立ち寄りすることに致しました。
チェックインし、荷物だけ部屋に置いて、久しぶりに城東町の和食さくらへ。いろいろ美味しくいただきました。カウンターに座って一人でゆっくり食材の話しなど聞きながら食事するには大変良いお店です。
翌朝、市内のレンタカー店で車を借りて、高千穂経由人吉まで。すこし遠回りかも。。。夕方仕事の打ち合わせを少し入れてありましたので「遅刻しないように」ということと、前回訪問したときに、途中で引き返した「くしふる神社」の参拝が当面の予定。それ以外はいつもどおり気分のままで。 高千穂へはテキトーに御船、山都町を経由して、途中、気になった所へ立ち寄りすることに致しました。
美しい橋です。近くによくメンテされたトイレなどもあって見学者には優しいのですが、旧用水路橋の上の遊歩道のコンクリート舗装と金属手すりが更新されて、雰囲気が今一つになっていました。チープな鉄の手すりと、石積の上ギリギリの薄い舗装だった前の方が遙かに良かったですね。美観だけでなく、上の写真の橋は日向往還という旧街道の交通の要で、写真右手にある水路と水路の橋(写っていませんが)はこの地域の農業生産の要、同時に2つの歴史的な意味があると思うのですが、その一つを軽く見過ぎているような気もします。
通潤用水が完成した1857年からこのあたりで周辺に分水していたらしいのですが、うまく分けることが出来ないことでの水争いというのがあり、この円筒分水が作られたということで、100年の水争いを治めた利水施設なわけです。たぶん、渇水時に取水堰より水位が下がり、堰から水がオーバーフローしなくなったときに一定割合を取水している川に戻すためのものですね。
熊本県では山鹿市とここにしかない、けっこう珍しい水利施設なので、前から立ち寄り対象でしたし、通潤用水の水源も眺めて見たかった、ということで立ち寄りましたが、なかなか良かったです。ちなみに、川崎高津区にある同類施設は文化財に登録されているそうです。
長くなったので一度切ります。
秋葉@ゑこう
by akiba-echo
| 2014-06-01 13:55
| 旅の話し
|
Comments(2)
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by
こりす
at 2014-06-02 06:51
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わ~スゴイ~お宝映像ですね!人吉の方にはなかなか足をのばせないでいるこりす家ですが、行くとすればゑこうさん情報だけでかなりディープに見れまわれそうです(笑)あの円形は脱帽!絶対見たい~~!放水された瞬間もぜひ見たい♪江戸時代はとかく優れていたようですね~☆
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akiba-echo at 2014-06-03 03:03
こんばんは こりすさん
円筒分水は昭和のものですけれど、江戸時代に建設された通潤用水は付近をとても豊にしたようですね。建設費は細川藩が貸し出し、最終的には受益する地元の人が負担したらしいのですが、そう言う社会的な仕組みが江戸期に出来上がっていたことがすばらしいです。
円筒分水は昭和のものですけれど、江戸時代に建設された通潤用水は付近をとても豊にしたようですね。建設費は細川藩が貸し出し、最終的には受益する地元の人が負担したらしいのですが、そう言う社会的な仕組みが江戸期に出来上がっていたことがすばらしいです。