2013年 01月 17日
個人的な飫肥のヒットスポット「服部植物研究所」 |
この研究所は、所内を一昨年から展示スペースとされたようで、無料で見学することができます。入った瞬間にマニアなオーラが全開で、当方それだけで十分満足してしまいました。瞬間的に感じましたが、ここは予備知識があれば、展示スペースの狭さなんか軽く吹き飛ばすくらいきっと凄い場所です。なんということなしに海外で昔出版された蘚苔類図鑑の複製などをはじめに関連の蔵書や研究論文を閲覧出来ます。
標本倉庫は別にあるということでしたが、保管中の標本は47万点近くあるそうですし、種類を同定する際の基準となる「基準標本」が1000以上有って、ホームページのリストを見ると、かなりの数のホロタイプがあります。ホロタイプというのは、このコケがなんという種類かというのを比較するための世界で唯一の公式標本ですから、重要性は言わずもがななのでした。ホームページでは蘚苔類の分類学上の話題に終始していますが、生物資源情報として捉えたら、保存されているDNA情報の資源的な価値は凄いことだと思うのです。単に分類学的なところにとどまらずに付加価値を付けられそうに思うのは素人の浅い考えでしょうかね。
でも、この研究所、宮崎県の南部、日南市飫肥という地域にあることが、やっぱり足かせもである様子です。定款や財務情報などを見ると、基本財産も少ないですし、運営資金も枯渇している様子。研究所展示スペースに入ったときにそれは実感し、わずかな足しにと思って、お土産用のカード類一式購入させて頂きました。家に戻りホームページを眺めると、ホームページ更新もママならぬほどの厳しい財務状況なのでした。飫肥というか日南市や宮崎県はもう少し抜本的な支援を考えた方がよいと思うのではあります。
秋葉@ゑこう
by akiba-echo
| 2013-01-17 22:53
| 旅の話し
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