2013年 02月 18日
「支那の夜」李香蘭の蘇州夜曲と佐藤春夫の詩 |
このところ、深夜の一時、動画サイトで李香蘭(山口淑子)さんの動画を流し見しております。昨夜も、日付が変わったあたりから。。。いろいろ上がっていて結構愉しんでおりました。
そうこうしながら何本目かに「蘇州夜曲」(歌は3分くらいから)が挿入歌になっている「支那の夜」(同名タイトルの唄もあります)という1940年公開の映画をキャプチャしている動画に遭遇。これまで見た(聴いた)なかではベストな「蘇州夜曲」が入っている動画と思いますが、これを見ていたら、李香蘭の相手役の長谷川一夫が、この動画の8分0秒あたりから、あらま、当方大好きな佐藤春夫さんの詩の一節を語っていたのではありました。最初「あれ?」って思って、背中の書架にある佐藤春夫の詩集本を引っぱり出してパラパラ。で、「そうだよねぇ」とニッコリな自分でした(笑)蘇州夜曲も愉しんだけれど、ちょっぴり嬉しい夜ではありました。(映画まるごとアップされていました>「支那の夜」)
セリフで引用されているのは、殉情詩集(大好き=笑)中の「水辺月夜の歌」という一癖ある恋愛詩なのでした。映画の中のセリフでは、最初の2行をとばして3行目から、最初2行を飛ばすのが、このころの純愛系映画(たぶん)の奥ゆかしい所なんですかねぇ。対面している相手に「(君に)せつない恋をしているから」なんて言わずに、続きで間接的になんて、いまどき回りくどいと笑われそうですけれど、いまどきだから逆に妙にここち良いのでした。ま、佐藤春夫と谷崎潤一郎のドロドロな事件は抜きにしての話しと思ったけれど、先ほどWikiであらすじを見たらこの映画の二人もせつない関係のようですね(苦笑)
水辺月夜の歌(佐藤春夫 殉情詩集より)
せつなき恋をするゆゑに
月かげさむく身にぞ沁(し)む。
もののあわれを知るゆゑに
水のひかりぞなげかるる。
身をうたかたとおもふとも
うたかたならじわが思ひ。
げにいやしかるわれながら
うれひは清し、君ゆゑに。
長谷川一夫のこの詩のセリフは別なシーンで結構ポイントになるようなのでした。「蘇州夜曲」の西條八十の詩もなかなか良い感じですが、3番まである歌詞のうち、上の動画でうたっているのは1番と3番で、唄っていない2番歌詞は、別な哀しいシーン(下の動画)で唄っていて、しかも、歌詞は、上の佐藤春夫の詩に呼応するモノらしいのでした。
動画の下に2番歌詞だけ抜粋しましたが、まぁそんな感じもしますね。唄は1分くらいしたところからです。蘇州夜曲2番歌詞(西條八十)
花をうかべて 流れる水の
明日(あす)の行方(ゆくえ)は 知らねども
水に映(うつ)した ふたりの姿
消えてくれるな いつまでも
別サイトで拾ってきた歌詞は、「水に」が「こよい」でしたが、映画の中では「みずに」。渡辺浜子が唄っているのも「水に」ですから、「水に」が正解かな。。
一昨日、ウクレレレッスン師匠に「蘇州夜曲」のウクレレソロ弾きアレンジの楽譜をメールで送ってもらったし(笑)これを思い浮かべて、しばらく愉しめそうです。
秋葉@ゑこう
by akiba-echo
| 2013-02-18 12:12
| 独り言
|
Comments(3)
文学全集などに載っている佐藤春夫の写真など見ると
へ~え、こんなお爺さんがねぇ と思ふ 恋歌ですネ
谷崎、松子・・・・・・(^^;)
へ~え、こんなお爺さんがねぇ と思ふ 恋歌ですネ
谷崎、松子・・・・・・(^^;)
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年を取ると風体も変わりますからねぇ(笑)>甘盛師匠
殉情詩集は、大正10年の発表で、佐藤春夫は30少し前。谷崎と知り合ったのは、発表の4~5年前だったかと。殉情詩集の序文には、16歳くらいか書きためた詩を~なんてありますから、若い頃に作ったしかもしれませんが、推敲しているとき谷崎の2番目の奥さんとのことが影響しているかも知れませんね(笑)
谷崎潤一郎も佐藤春夫も女性関係はなかなかです。☆ゑ
殉情詩集は、大正10年の発表で、佐藤春夫は30少し前。谷崎と知り合ったのは、発表の4~5年前だったかと。殉情詩集の序文には、16歳くらいか書きためた詩を~なんてありますから、若い頃に作ったしかもしれませんが、推敲しているとき谷崎の2番目の奥さんとのことが影響しているかも知れませんね(笑)
谷崎潤一郎も佐藤春夫も女性関係はなかなかです。☆ゑ

