2008年 06月 06日
耐震改修設計・構造設計出来なくて指名停止という話 |
建築構造設計の流が、昨年(平成19年)6月の法改正以降確実に変わっていますね。以前であれば、全体の計画をする設計事務所が元請けになり、構造設計を、受注額の内側でたたいて発注していたこともあったようですが、建築の構造設計業務が、厳格化していることや、法適合性判定なども含めて、建築確認にとても手間がかかることなどが原因で、構造設計技術者がとても忙しくなって、立場が逆転しているようなことも最近はあるようです。
「構造設計やってくれる人いませんか」的な話しはよく聞こえてきますね。きちんとした仕事が出来る構造設計技術者や、構造設計事務所は引く手あまたのようで、受託金額の上昇や、業務の選別は確実に起こっているようです。設計事務所(総合設計)や建設会社は、この点よく注意しないと、指名停止になった設計事務所の二の舞になるかもしれませんね。
指名停止になった事務所は、予定価格の49%で落札していたようですが、とりあえず、入札で落とせば良いと、低価格入札で応じると、原価割れか、外注確保が出来なくて、結局仕事が上手く行かなくなりますね。
それにつけても、建築工事の入札には、最低制限価格があるのに、いつまでたっても、委託業務には最低制限価格が導入されないようですね。これが一番おかしいような気がする・ゑこう・ではあります。
ちなみに、耐震補強設計っていうのは、今の設計基準に合わせて、旧い設計基準で設計された建物や、強度の不足する建物を補強するために、あとから補強材を追加するための設計のことです。このような設計によって工事をすると、上の写真のように、窓の内側にあるナナメの部分のような後付の部材が追加されます。写真のものはブレースといって、建物の横揺れの力を受けとめるものです。こうした補強材料をどこにどのように取り付けるか、といったことを考え、計算や図面を作成する仕事が耐震補強設計です。
秋葉@ゑこう
by akiba-echo
| 2008-06-06 02:45
| 世の中の出来事
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